コラム

★連載第二回★
イイトコサガシ代表
冠地情(かんちじょう:本名)氏

★連載第ニ回★
東京都成人発達障害当事者会「イイトコサガシ」代表である冠地情様のインタビュー第二弾!ご自身についてのお話と「イイトコサガシ」が始まった経緯についてお伺いしました!

プロフィール

東京都成人発達障害当事者会「イイトコサガシ」代表。東京43区市、全国各地36都道府県にてコミュニケーション能力向上ワークショップ等を300回以上実施。参加人数は延べ3000名以上、新聞(全国紙・地方紙)25紙に活動が掲載されている。 第1回インタビュー記事はこちら
https://famiyell.net/knowledge/column/index/902180

イイトコサガシの活動を始めたきっかけを教えてください。

私自身、小学生のころから「他の人と違う」と感じることがありました。不登校、いじめ、ひきこもりの経験もあります。そのような中、自分と同じように、対人関係が苦手な事などで悩んでいる方が非常に多いことを実感したことがあったんですね。それをきっかけに、過去に行っていた演劇表現ワークショップをヒントにして、コミュニケーションを楽しく試す当事者会を立ち上げました。

お話されている様子から、とても引きこもりの時期があったとは想像できません・・・冠地さまがどのような子どもだったのか、教えてください。

保育園の時、僕はとても賢かったんですよ(笑)ひらがなを覚えるのは一番早かったし、数字もアルファベットも書けました。これは小学校に入ってから楽しみだな、と希望に胸を抱きながら就学すると、結果は真逆でした。学校ではできないことだらけ。他の子ができていることが、なぜか全くできないのです。
例えば「お母さんに渡してね」という類のプリントを渡すことができない。そもそもファイリングができないから忘れるんですね。ハンコをもらってきて先生に提出するもの、自分で管理するもの、親に渡すもの・・・それらの仕分作業ができないから、全部忘れちゃう。更にできないことで怒られて、余計それについて考えるのが嫌になって・・・完全に悪循環に陥っていました。今思えば怒られるのは当然だったかもしれませんが、当時は「構造化」ができていなかったんですね。今はその構造化ができているから、こうしてインタビューの日時をしっかり把握して、今お話できているわけです(笑)
僕が子どもだった頃はまだ「発達障害」という概念がなく、ただの「なまけもの」「言うことを聞かない」「わがまま」と言われ続けてきました。真面目にやればできそうにみえることと、口が達者だったこともあって、生意気にも見えたんでしょう。
遅刻や忘れ物、勉強、生活態度全般について失敗体験が続き、成績も悪く怒られいじめられ、「どうすれば忘れ物が減るだろう?」などと考える余裕は無くなりました。まさに「思考停止」の状態だったのです。

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